ゆとりの思考メモ

20代ゆとり会社員。本や映画、その他諸々。

【将棋】電王戦FINALに想う

将棋電王戦FINALが開幕した。

将棋のプロ棋士とコンピュータソフトによる5対5の団体戦。
タイトルは 「人類の、けじめの闘い」
 
将棋は、ゲーム理論の分類では
「二人零和有限確定完全情報ゲーム」となる。主な特徴としては、以下のようなものが挙げられる。
・選択肢が有限
・偶然に左右されない
・相手の選択を全て把握した上で、自分の選択ができる
 
理論上、将棋というゲームの完全解明は可能。ただ、選択肢の組み合わせが莫大で、今のところ完全解明はできそうにない。
われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る

われ敗れたり―コンピュータ棋戦のすべてを語る

 

コンピュータ棋戦に関しては、この本が面白かった。著者は、前の日本将棋連盟会長の米長邦雄 永世棋聖

以下は印象に残っている記述。

若い棋士に「君、これどれくらいで解けるかね?」と問題を見せてみると「まあ三〇分でしょうか」「そうか、僕は二時間かかったんだ。さすがに君は若いね」なんて会話をしている横で、同じ問題をコンピュータソフトに入れて解かせてみる。すると〇・一秒で「はい、一五七手詰めです」などと答えを出してしまう。

詰将棋に関しての記述。

明確な解がある局面では、コンピュータが圧倒的ですね。にしても、これは切ない…。

コンピュータソフトがプロを負かすのか負かさないのか、そういうことではなく、最善手を求めていくことが我々にとって一番大切なことだと考えています。よって、それが人間であるかコンピュータであるかということはまったく関係ありません。

痺れる言葉。

現在の型の将棋が指されて、400年以上。未だに、新手が生まれている。コンピュータ将棋の進歩により、将棋の本質に近づく。いち将棋ファンとして楽しみ。

 

・・・な部分も大きいけど、やっぱり人間に勝ってほしいなぁ。